長襦袢のお話
「下着のお話」の項と少しかぶりますが、「着物通は長襦袢に凝る」と、よく言われますね。
私も、街ですれ違ったかたの渋い着物の袂から、ハッとする程爽やかなミントグリーンの襦袢袖がチラッと見えて感動したり、若いかたの赤い絞りの襦袢が覘いているのを、可愛いなぁと微笑ましく思ったりすることが、しばしばあります。
ところが実は、私自身は、長襦袢を滅多に着ることがありません。
というのは、着物を日常的に着るには、お洗濯しやすい下着であることと、肩が凝らないことが、私の中では条件になっているからです。
着物の袂は、長めが好みですが、襦袢の袖と二重になると重いし動きづらいですよね。
ですから、いつも木綿の半襦袢。夏は袖無し、その他の季節はコットンレースの付いた筒袖のものを着ています。
長襦袢を着るのは、留め袖とお茶席の時くらい。
訪問着で出かける時も、ついついこのスタイルで着てしまうこともあります。
邪道かもしれませんが、やはり自分が楽でないと続きませんし、ルールに拘って窮屈になるより、私は私流で、と考えています。
また、ほとんどの着物は、胴抜き仕立てにしています。
今は、冬でも建物の中はどこも暖かいですし、袖も軽くなり、お端折もごろごろしません。
これは、もう20年近く前に、女優の森光子さんが、雑誌のインタビューでおっしゃっていましたのを読み、以来、見習っているのです。



