夏の帯
以前、着物や帯は形がほぼ決まっていますので、
季節感を花鳥風月の柄で表すというお話しをしましたが、
もうひとつ、素材感も大切ですね。
特に、夏ものの素材は、とてもヴァリエーションが豊かで
本当は、夏だけしか使えないのはもったいないと思うくらいです。
まずは、絽綴れの帯。
絽綴れは芯を入れずに仕立てられますし、絽目の透き間がとても涼しげです。
また、色柄しだいで普段着でも礼装でも締められますし
私は、一番好きな素材です。

街着用のカラスノエンドウを織り出したカジュアルな感じのものです。

絽綴れに刺繍を施したもの。
金魚の表情とプクプクの泡が可愛いお気に入りです。
これも街着用で、絽の小紋や小千谷縮などに締めます。

こちらは、金銀で流水を織り出した礼装用のものです。

麻も大好きな素材です。
特に、着物の場合は一番涼しい素材です。
これは、麻紬を芯を入れずに仕立てたもの。
芯が無ければ少しでも涼しいですし、麻ですから家で洗うこともできます。
初夏の頃に活躍する紫陽花の柄です。

こちらは、夏の終わりに秋を感じさせる蜻蛉と秋草の柄の麻帯です。

紗紬の帯です。
これは生地は薄いのですが、芯を入れて仕立てますので、
盛夏より6月9月前後の単衣の季節に締めます。

こちらは、平絽の染め帯です。
やはり芯を入れなければなりませんので、主に単衣の季節に締めます。
露草やイヌタデを涼やかな色遣いで染めてありますので、
初秋よりは初夏の単衣に向いているでしょう。

金銀を織り込んだ、礼装用の紗の帯です。
高校生の頃から(!)愛用しています。
着物は、大切に扱えば長く楽しめるのがいいですね。
また、絽綴れよりさらに目の粗い「羅」と呼ばれる織り方の帯もあり
これも、金銀糸を使った礼装用のものから、
浴衣にも締められるカジュアルなものまであります。
この他にも、紗献上と呼ばれる粋な織り方のもの、
今では貴重な芭蕉布など、夏の帯には美しい素材がたくさんあるのです。
呉服屋さんを、ウィンドーショッピングするだけでも楽しいですよ(^_^)。



